ライドシェアとは、個人ドライバーが自家用車を使って有料で顧客を送迎するサービスです。世界ではすでに広く普及しており、日本でも近年、解禁を求める声が高まっていました。
そして、2023年12月20日、政府はライドシェアを大幅に解禁する方針を発表しました。具体的には、タクシーが不足する地域や時間帯に限って、個人ドライバーがライドシェアサービスを提供できるようになる予定です。
ライドシェアとは
ライドシェアを直訳すると ライド=乗る 、シェア=共有 です。プラットフォームを介して、時間と車が空いている一般のドライバーと自動車に乗りたいユーザーを結び付ける新たな交通手段です。
ライドシェアが拡大される背景
タクシー運転手の減少
2023年12月20日、国土交通省は、全国のタクシー会社で働く運転手の数は、2023年3月末時点で23万人余りと、コロナ禍前の4年前からおよそ20%減少したことを発表しました。
減少の背景には、コロナ禍による需要の減少や、高齢化による離職が主に挙げられます。コロナ禍では、タクシーの利用客が減少し、収入が減った運転手が退職するケースが多発しました。また、タクシー運転手の平均年齢は60歳を超えており、高齢化も深刻な問題となっています。
タクシー運転手の減少は、タクシーの運行本数の減少や利便性の低下を招く恐れがあります。国土交通省は、今後、タクシーの需要回復や、新たなドライバーの確保に向けた対策を検討していくとしています。
交通の利便性向上のニーズ
公共交通機関の利用は、人口減少に比例し減少傾向にあります。その背景には、高齢人口が増加し、外出需要が宅配サービスの普及などで少なくなったことなどが挙げられます。
また、高齢人口が増加すると、地方では特に自家用車の保有率が高まる傾向にあります。高齢者は、身体的な理由などで公共交通機関の利用が難しくなる場合があるからです。
環境問題への対応
自動車の排出ガスは、地球温暖化や大気汚染の原因の一つとなっています。ライドシェアは、空車の車両を有効活用することで、マイカー利用の削減につながると考えられています。その結果、環境負荷の軽減にも貢献することが期待されています。
ライドシェアのメリット
- 利便性の向上
ライドシェアを利用すれば、電車やタクシー、バスの利用に加えて、より簡単に、より安く、目的地まで移動することができ、利用者の選択肢が増えます。
- 交通渋滞の緩和
ライドシェアは、空車の車両を有効活用することで、交通渋滞の緩和につながると考えられています。また、マイカー利用の削減にもつながるため、環境負荷の軽減にも貢献します。
- 新たな雇用創出
ライドシェアは、副業や兼業として参加ができるサービスです。そのため、新たな雇用創出にもつながると期待されています。
ライドシェアの懸念点
一方、ライドシェアには、以下の懸念点もあります。
- 安全性
ライドシェアは、一般ドライバーが運転する車両を利用するため、安全性への懸念があります。そのため、ライドシェアサービスを提供する企業は、ドライバーの安全運転を徹底するための対策を講じることが求められます。
- 既存の交通産業への影響
ライドシェアの普及は、タクシーやバスなどの既存の交通産業に影響を与える可能性があります。そのため、ライドシェアの解禁に当たっては、既存の交通産業への配慮も必要です。
今後の動向
ライドシェアの解禁は、日本にとって新たな交通サービスの誕生となるでしょう。その一方で、安全性や既存の交通産業への影響など、課題も少なくありません。
今後は、これらの課題を解決しながら、ライドシェアが安全で安心して利用できるサービスとして普及していくことが期待されます。
ライドシェアの大幅解禁は、日本にとって大きな転換点となるでしょう。ライドシェアの普及が、交通の利便性や安全性、環境問題などにどのような影響を与えるのか、今後の動向に注目です。
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