節分の夜、その年の恵方に向かって無言で食べる恵方巻き。毎年、多くの人が恵方巻きを食べることで、一年の無事と幸福を祈願しています。
そんな恵方巻きですが、なぜ太巻きなのでしょうか。また、その由来や意味、食べ方のポイントなど、意外と知られていないことがあるようです。
2024年節分の恵方巻は「東北東」!方位を向いて食べると開運
ある日、一人の商人が、豆撒きと同時に、恵方に向かって太巻きを食べたところ、商売が繁盛したという話が広まり、恵方巻きが流行するようになりました。
2024年の恵方は「東北東」です。より正確に言うと、東北東やや東になります。恵方は10年を1セットとして循環する4つの方角のことで、2年続けて同じ方角になることはありません。
恵方の方角は、その年の十干(じっかん)に応じて決まります。十干は、十二支と組み合わせて暦、時刻、方位などを表すものとして中国で誕生し、日本に伝わってきました。恵方は、十干と十二支を方位盤状に並べて組み合わせられています。
2024年の干支は「甲辰(きのえたつ)」で十干は「甲(きのえ)」のため、今年の恵方は「東北東」となります。
恵方巻は、恵方を向いて食べると、その年の運気がアップするとされています。また、恵方巻の具にも縁起の良いものがたくさんあります。例えば、
- 海鮮:豊かさや幸運を象徴
- たけのこ:長寿を象徴
- れんこん:魔除けを象徴
- 煮干し:家内安全を象徴
などが挙げられます。
今年の恵方巻は、ぜひ恵方を向いて、縁起の良い具材をたっぷり使った恵方巻を食べて、開運しましょう。
恵方巻きの意味
恵方巻きは、七福神にあやかり、7種類の具材を入れる太巻きが望ましいとされています。七福神は、恵比寿、大黒天、毘沙門天、寿老人、布袋様、福禄寿、弁財天の7人の神様です。
それぞれの神様は、以下のような意味を持っています。
恵方巻きの由来は、江戸時代末期の大阪の船場で始まったといわれています。当時、大阪の船場は、商人たちの街として栄えていました。商人たちは、節分に恵方に向かって豆を撒き、鬼を追い払い、商売繁盛を祈願していました。
- 恵比寿:商売繁盛、福徳円満
- 大黒天:福徳円満、家内安全
- 毘沙門天:武運長久、出世
- 寿老人:長寿、健康
- 布袋様:開運招福、商売繁盛
- 福禄寿:長寿、富裕
- 弁財天:芸能、音楽、学業
恵方巻きを食べることで、これらの神様の加護を受け、一年の無事と幸福を願うという意味があります。
恵方巻きの具材
恵方巻きの具材は、定番の七種(ななざい)具材が一般的です。七種具材とは、
海老、穴子、昆布、れんこん、しいたけ、きゅうり、ねぎ
の7つの具材を指します。これらの具材には、それぞれ縁起の良い意味が込められています。
- 海老:長寿
- 穴子:富
- 昆布:健康
- れんこん:魔除け
- しいたけ:学問
- きゅうり:長寿
- ねぎ:勝負運
また、近年では、七種具材以外の具材を使った恵方巻きも登場しています。
- タコ:仕事運
- いくら:金運
- まぐろ:出世運
- サーモン:恋愛運
- たらこ:金運
- いか:商売繁盛
恵方巻きは、単に食べ物としてだけでなく、節分の風習や日本の食文化を楽しむことができる、とても奥深い食べ物です。
恵方巻きを食べるときには、ぜひ、その由来や意味を知って、より楽しく味わってみてください。
恵方巻きの食べ方のポイント
恵方巻きは、節分の夜、その年の恵方に向かって、無言で食べるのが基本です。
恵方とは、その年の運気が良いとされる方角のことです。2024年の恵方は「東北東」です。
恵方巻きを食べる際は、以下のポイントを押さえましょう。
- 携帯のコンパス機能などを使って、方位(今年は東北東)を調べましょう。
- 恵方に向かって、正座または両膝をついて座ります。
- 恵方巻きを手に持ち、心の中で願い事を唱えます。
- 無言で、一気に丸かぶりします。
恵方巻きを無言で食べる理由は、鬼が聞こえないようにするためとされています。また、丸かぶりすることで、願い事が叶うという言い伝えもあります。
恵方巻きは、一年の無事と幸福を願う、縁起の良い食べ物です。ぜひ、節分の夜、恵方巻きを食べながら、一年の始まりをお祝いしてみてはいかがでしょうか。
このコラム記事が、恵方巻きについて理解する一助になれば幸いです。